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ソルフェージュ・楽典ってなんのためにやるの?

2023-04-24

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ソルフェージュ・楽典ってなんのためにやるの?

ピアノを楽しく弾いている皆様こんにちは。

ぴよこたち

こんにちは!

ピアノを学習していると「ソルフェージュ」や「楽典」という言葉をよく聞くと思います。

なんかよくわからないけど、ピアノ弾く以外の勉強のやつでしょ?別にそんなことしなくたってピアノ弾けるし必要ないんじゃないの?専門でやってる人だけやるんじゃないの?

と思っている方が少なくないということはよく存じております。

じゃあなんのためにやるのかというと楽器問わず「音楽の基礎」を学ぶためです。特にピアノのように膨大な音数を扱う場合にはとても必要です。

いつまでお母さんに本を読んでもらいますか?

いくつまでお母さんお父さんに本を読んでもらっていたでしょうか。

小さい頃は誰かが読んでくれてそれを真似しながら覚えていきますね。字が読めなくても真似して話すことはできます。

少しだけひらがなが読めても、カタカナや漢字がでてきたりしたら小さい子にはむずかしい。

仮に漢字が読めたとしても意味がわからない場合だってたくさんあります。そして本を読んだり、学校で勉強したりして少しづつむずかしい言葉、漢字を理解していきます。

でもいつまでもお父さんお母さんに本を読んでもらうわけにはいきませんよね。自分で覚えていかないと好きな本も読めません。

音楽の基礎を学ぶということは「自分でできることわかることを少しづつ増やしていく子供と同じ」と捉えていいと思います。

うさこ

自立か

基礎力をあげると次の段階が理解できる

先生が弾くのを真似して弾くことは結構だれでもできます。楽譜が読めなくてもできます。

そしてそれは一見「ピアノが弾ける人」です。

ただ真似でピアノを弾いている場合、意味をわからずに話すのと同じだし、先生がいないと一人で曲を仕上げることができません。

もちろん本を読むのとは違ってもっともっとむずかしいことをやりますから一人で全部というのは無理です。

だからこそ先生に教わるわけですが、むずかしくて長い曲になるほど初歩的なことをやっている暇はありません。

例えばこれが外国文学とかで、ながーくてむずかしーーい超大作の本を読む時に「この漢字は?」「言葉の意味は?」「産業革命?なにそれ?」なんてやってたらいつまでたっても読み終えることもできませんし、そのうち自分が意味わからなくなってしまうでしょう。

やさしい内容のものから沢山本を読んで文字に慣れていき、自分の経験や知識を増やして視野が広がり、初めて理解できることがあります。

呪文には理由があった!

例えば、ピアノの先生が「ここは弱く」「ここは気持ちを変えて」「ここは転調するから場面がかわるのよー!」「ここが大事な音だから心込めて!」「ここは間をあけるのよ!」「深い音でえええ!」

など、楽譜に書かれていない不思議な言葉を次々と言い出しますよね?

専門用語が出てくるともう呪文ですね?

当たり前ですが、パッションや雰囲気で言ってるわけではありません。

ぴよこ

ちがったの!

全てそこには「理由」があります。

一見楽譜に書かれてないことを言ってるように思われるかもしれませんが、実は楽譜に書いてあるんです。

文字や記号になっていない「こう弾くべき」「作曲家の言いたいこと」というのが勉強していると楽譜から読み取れるようになってきます。

音楽のむずかしいところは知識だけではなく、そこに「音感」「リズム感」など感覚的なものも含まれるところですね。厄介です。

それらをバランスよく習得して初めて理解できること、見えてくるものが出てきます。

で、具体的にソルフェージュってなに?

ソルフェージュは複合的な呼び名です。具体的に何をやるのかというと、

  • リズム
  • 聴音
  • 新曲視唱
  • 初見
  • 楽典

大体このあたり。

一つづつ簡単に説明していきます。

リズム

机や手を叩いてリズムを打つ練習すること。

聴音

先生が弾いた音を聴いてノートに書き写す。メロディー、和音、2声の曲などさまざま。

普通なら簡単に弾ける楽譜でも聴いて書き取ることは非常にむずかしい。音感、拍感、記譜法、様々なスキルを要する。

新曲視唱

初めて見た楽譜を練習なしでその場で歌う。譜読みが早くなるのと、自分が声を出すことによって音感も養われる。

初見

初めて見た楽譜を練習なしでその場で弾く。なんせ練習なしなので、その瞬間の楽譜の処理能力が養われる。

楽典

お勉強系。調性、音程、音階の名前、楽語など知識の習得。

ぴよこ

こんなにあるの

このようにひと言でソルフェージュと言ってもやることは沢山あります。その前段階としてリトミックというのがありますが、ここでは触れません。長くなるから。

上記の5項目の中で独学でなんとかなるのは「楽典のみ」と私は断言したいです。

人の耳の判断が必要な他の項目はやはり先生につくのがいいかと思います。

今は聴音なら独学用のテキストが売っていますが、ある程度やり方を覚えてからの方がいいと思います。先生がいた方がいい理由は課題をこなすにしてもどういった課題を選択するのか自身では判断がむずかしいから。

課題選んでる時点で答え見えちゃうし。

ぴよこ

解答みてから問題やるみたいなもんだね

ピアノはマルチタスク

音符読んで、同時並行でリズムも理解して、指に信号送って、しかも両手だし、旋律も伴奏も一人だし、和音とかも「バランスよ!」とか言われてただ3つ押せばいいだけじゃないし、その上で強弱とかあって、同時にゆっくりとか速くとかしなきゃいけなくて、それでもってそれができているか自分の耳で聴くとかもう最高難易度のマルチタスクなんです。

なので感覚的なものはどんどん身体に身につけていって、意識の5%くらいの使用でできるようにするのが理想です。

全部が80%くらいの意識を使わないとできないなら必ずどこか抜け落ちます。

リズムに集中したら音間違えるとか、運指ばかり気にしてたら強弱忘れるとか、和音に気を使いすぎてたらメロディーどっかいったとか、そもそも間違ってる音に気づかないとか。

聴覚も視覚も指一本一本に信号を送って動かす運動性も一度に連動させるわけです。

こんなことをいっぺんにやるなんてどう考えても頭で考えているだけじゃだめですよね。

長い時間かけて自分の機能を高めていきます。

なので時間はかかりますし、即効性はありませんが数年後には全然違うものになります。逆にいうと、この基礎の音楽力がなければ超えられない壁(曲)も出てきます。

まとめ

というわけで、ソルフェージュは大変大事です。

楽典などは自分で問題集を買ってコツコツできます。

おすすめの問題集です。うちでは音楽ドリルが4〜5辺りまで進んだ生徒さんがこの本に移ることが多いです。

これ一冊習得すればほぼ楽典で困ることはありません。

田丸信明さんのおんがくドリルは似たようなものが2種類あります。こちらは白い部分がちょっと多めの表紙。

そして同じく田丸信明さんのワークブック。こちらは全面ピンク。

どちらも非常によく似てますよね。

内容もさほど変わりはなく私も禿げるほど悩みましたが、こういうのは実際に使ってみないとわからないものです。

前者の白部分多めの音楽ドリルの方はリズムが多めで1ページあたりの問題数が少なく(比較するとね)、字が並んでると「うっ」となるお子さんにはこちらの方がいいと思いました。進度も比較的ゆっくり。

後者の全面ピンクワークブックの方は前者に比べるとリズムが少なく、リズムで足止めされることが少ないためサクサク進みますが、進度が早い。1ページ辺りの密度が濃い。6歳前後から取り組みはじめるとワークブック4くらいで足止めになります。

というわけで、どちらかではなく両方使っています。

ぴよこ

いろんな生徒さんいるからね

どちらかが行き詰まったときにはもう一方に変えて少し戻りつつ復習も兼ねます。ページを埋めて先に進めばいいというわけではなく、覚えて定着することに意味があるので。

そのように進めていって小学校高学年、中学生くらいになった時は言葉の意味の理解度もありますし、小さい字にも抵抗がないので一番先にあげた「楽典教室」に移ります。

おんがくドリル、ワークブックの6や7になってくると、可愛い見た目に反して内容がめちゃくちゃむずかしくなります。それなら一見むずかしそうに見える「楽典教室」の方がよっぽど易しいです。

ね?見た目かわいらしいでしょう?これの中身は過去に2〜3度目を通したことあるくらいで全然覚えてないです。これに入る前に「楽典教室」に移っちゃうので。

生徒さんの中にはドリル好きがいて、とにかく沢山やりたがる子もいます。一度に10ページとかやっちゃいます。最初は簡単だから面白いんですよね。

ぴちち

添削に時間がかかるから預かることもあったヨ

ただ猛スピードで進むとわりと早い段階で壁がきます。そういう場合にもう一方のドリルに移したりします。「すすんじゃだめ、やっちゃだめ」とは言いたくないので。

まとめが楽典の紹介になって終わってしまった。

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