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メトロノームはアナログとデジタルどちらがいいの?

2020-06-22

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そもそもメトロノームって何のために必要なの?

メトロノームは同じテンポを保ってひたすら音を出すためだけの道具です。

それが音楽をやる人にとってどれくらい大事かというと、スポーツ選手にとって体力作り、柔軟、筋トレが超絶大事なくらい大事です。

安定した速度を保ち続けるというのは訓練なしでは身につくものではありません。

誤解されがちなんですが本番でメトロノームのように機械的に同じ速さで弾くための練習ではありません。

例えばデコレーションケーキを作る時に土台にスポンジを作りますよね。スポンジは生クリームでデコレーションしたらスポンジは見えなくなりますが「どうせ見えないんだから多少ガタガタでもいいや」というパティシエはいないと思います。

分野関わらず腕のいい職人さんほど最初の工程を丁寧にしています。「どうせそこあとで削るのに」とか「どうせ見えないのに」とかは一切なし。

見えないところほど丁寧です。

だからこそ仕上がりが美しいのです。

私はこれはピアノのメトロノーム練習と似ていると思っています。

動きにくい指は少しリズムが崩れる、8分音符が均等に二等分されていないというのをメトロノームを使って修正して整えて初めて自由に思い通りに動かせるものだと思っています。

勝手に速くなったり遅くなったりを気付かせてくれるのもメトロノームです。

メトロノームは最高なんです。

で、その最高のメトロノームを購入する時に「アナログとデジタルどっちを買えばいいですか?」という質問をよくされます。

今はアナログ(機械式・振り子式とも言われる)のものとデジタルのものとがあって迷いますよね。

どっちがいいかと言われれば正直どっちでもいいのですが、最初の一つ目を買う場合は生徒さんにはアナログを勧めています。

この4点に絞って改めて考えてみました。
私の主観がかなり入ります。

アナログメトロノームのメリット

まず形状的に安定があり、さっと使うには使いやすい。子供でもすぐに操作できます。

毎日使うものなので使いやすさは大事です。

そして音が大きいのもそうなのですが、カチカチの音がピアノの音と重なりにくいのでよく聞こえます。

あと文字盤が付いている所もよい点です。

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こんな感じで上から

Largo
Andante
Moderato
Allegro
Vivace

など、書いてあります。

これは上にあるほど速度が遅く、下にいくほど速度が速い表示が記されているのですが、毎日触っているとなんとなく目も見慣れてきます。最終的には全部覚えなければならないので普段から目に入れるのは大変よいことです。

ぴよこ

毎日見てると自然に覚えるもんねぇ

メーカーによって音色も違うので好みの音を探すのも楽しいです。なんといっても振り子ですから独特の趣があります。

重りが上になるほどゆっくりとした動きをしますが、次のガコンって音が鳴る瞬間までゆっくりだけど動いてるんですよね。これは無機質なデジタルにはないもの。

このタイプのメトロノームは手動でネジをギコギコ巻いて使います。
オルゴールと同じですね。

使ってはネジ巻き・また使ってはネジ巻き。

私はこのアナログ感も愛しています。

ぴよこ

速度が速いとすぐネジ切れちゃうからいそがしいの

練習していると一日に何度もネジを巻き直すことにもなりますが、これも一息つけるタイミングを作ってくれます。振り子の音も長時間聞き続けるには耳に心地よい。

わずかな振動も身体に伝わるものがあり、それが自分の身体に刻み込まれていく感覚も好きです。

アナログメトロノームのデメリット

大きい。重い。持ち運びできない。落としたら壊れる。

こんな感じです。

機能的なデメリットは1メモリづつ調整ができないということ。

あと、私の小さい頃には発生しない問題でしたが小さい男の子の生徒さんの場合「分解したくなる欲求が高まる」という事例があることが判明致しました。

恐ろしいですね。

繊細な作りなので落としても狂いますし、振り子の重りも簡単に外れますし、細い部分は曲げてみたくなったりするようです。

時計を分解したくなるような男の子はメトロノームにも手が伸びます。


本物ほど子供は興味持ちます。ただ振り子が揺れるだけなのに。

お子様の知的好奇心に応えたいならばリサイクルショップで500円くらいのメトロノームを用意しておくのもアリかもしれません。

デジタルメトロノームのメリット

まず何と言ってもデジタルの最大のメリットは


持ち運びやすさ・細かい速度表示が可能音量調節可能

私はいつもグランドピアノを弾いてるのでデジタルメトロノームの音が小さくて困ることはありましたが、逆に音が小さい方がいいという方もいます。

消音できる機能があるのもデジタルならでは。

先生が生徒さんのテンポをこっそり計るには消音できるものは便利です。

あと価格が比較的安い物もあり、大きさ・色など種類も豊富です。

多少乱暴に扱ってもそうそう壊れませんし、勿論いちいちネジを巻く作業も必要はないです。

私は速い速度でかなりの回数を伴う部分練習の時にはデジタルを使う事もよくあります。

今ならメトロノームの無料アプリもあるので私もインストールしています。

ただアプリの場合はどうしてもスマホを触ることになるので子供の場合は集中力が削がれる可能性もあります。

デジタルメトロノームのデメリット

操作がアナログに比べると少し面倒です。

「電源をいれる」ところから始まるので1工程多くなります。

あと音が小さい。
ピアノの大曲になると聞こえない場合も出てきます。

後は全く個人的な感想なのですが、電子音の機械的な音は私はあまり好きではないです。

ピアノに限らず、楽器を突き詰めて勉強していけばいくほど電子音が耳障りに感じてくる方は実は結構多いです。


私の愛すべきメトロノーム達

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これがもう40年近く使っているYAMAHAのメトロノーム

この形は今見ないです。

文字盤も薄くならないし、未だに狂いはないし、本当に優秀。抜群の耐久性。

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なぜかsaleにされていたウイットナーのメトロノーム。マーブル柄が人気なかったのかな。

音も好みでネジは普段使っているものよりたくさん巻けます。

普段使っているものは大体10回前後なのですが、これは20回くらい巻けたので新鮮でした。その分次の巻きまで長く持ちます。

気に入っていたのですが、一回落としてしまいました・・・
微妙に狂いが出ているので今はお休み中。修理出せるかな。

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これはピアノ買った時におまけでくれたメトロノーム。レッスンの時にガシガシ使っています。

メーカーは伏せますが、文字盤のインク禿げるのなんとかして〜
一番上の方に重りを移動すると止まったりもします。

60から下を使うには問題ないので使ってはいますが、購入の際にはこういう部分もチェックしなければ。

メトロノームは大事な相棒ですので、ぜひしっかり選んで気に入ったものを使ってください。

メトロノームのご紹介

【アナログタイプ】

一番オーソドックスなタイプ。
オルゴールのように手動でギコギコと手巻きスタイルです。デザインもシンプルだし、メーカーもYAMAHAさんなので信頼できるかと。

すみっコぐらしの絵がプリントされてるもの。私は全く興味ないのですが、子供達には人気があります。これでモチベーションが上がるならいいのかな・・

これはウィットナーの木製のタイプで、私がとても欲しいメトロノームです。知り合い達も「いいよね〜!木製の欲しい!」と言いながらお値段がはるので手が出せてない人が多数。人気が高いです。
ちょっと変わり種。持ち運びできる小さなアナログメトロノームです。今はスマホで事足りるので必要とされにくいかもしれませんが、電子音が苦手な方にはいいかも。それに精巧に作られたミニチュアメトロノームは可愛らしいです。

【デジタルタイプ】

とにかくこのタイプ持っている人多いです。このダイヤル式が操作性抜群で、使いやすい。昔からあるタイプですが、音も落ち着いていてファンが多いです。
このタイプも昔からよく見ます。チューナーもセットになっているタイプ。吹奏楽などで使う場合にも重宝されています。電池の持ちも良いようで、定番安定商品。

こちらは最近知ったばかりですが、すごく良さそう!デザインも素敵ですし評価も高いです。是非こちらもチェックしてみてください。

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