初めて人前で弾くことになってしまった
大人になってピアノを学びはじめ・・・
数年経ち、好きな曲もぼちぼち弾けるようになり・・
「ああ、楽しいなぁ」「幸せだなぁ」
と少しづつ感じることができるようになってくるでしょう。
そんなとき、ピアノの先生から
「そろそろ発表会に出てみませんか?」というピアノの先生からの言葉をいただくことはありませんか?
そしてこの記事を興味を持って読んでいるあなたの立場を考えるとこう思うはずです。
「せっかく頑張ってきたからそろそろ自分も人前で弾いてみたいな♡」
「人前で弾くのって勉強になるっていうし♡」
「他の大人ピアノの発表会の話を聞くと挑戦してみたいな♡」
どうでしょうか。
少なくとも私の知っている限りの大人ピアノの方たちは皆さんこのように思っています。
そして「挑戦してみたい」という気持ちはピアノの先生にとっても大変うれしく、応援モード全開になります。
ただそこで一つ、私が心の底から強く思うことは
初回は欲張らないで!
ということです。
初めての発表会の選曲
生まれてはじめての発表会、気合が入りますね。
いつか人前で素敵に弾いてみたいあの憧れの曲・・・・
「よし!猛練習して今から半年間いくらでも練習してやるぜ!」
という気持ちにもなると思います。
発表会デビューを飾るにふさわしい曲。
憧れのあの曲を聴き、自分がかつて「ああ素敵だな」と思っていたように、自分だって思ってもらいたい。
そんな気持ちになることはないでしょうか。
その気持ち、痛いほどわかります。
でもそれでも私は言いたい。
憧れの曲は2回目にとっておいて!
なぜなら初めて人前で弾く人は、自分が本番でどうなっちゃうのかまだ知らないからです。
本番の恐ろしさ
本番とは恐ろしいものです。
是非一度こちらの記事にも目を通していただけると嬉しいです
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発表会は出ないとダメ?
続きを見る
この記事中の「20ページくらいのお話を全部覚えて人前で朗読する」というところを参考にしてみてください。
ちょっと怖くなるかもしれませんが・・・
怖がらせるつもりはありませんが、ちょっとあります。
それだけ本番というものは恐ろしいのです。
私は今まで何度も何度もその辛い現場に立ちあってきました。
楽譜を見ても最初の音がわからなくなる人
ピアノに手を置いているだけで、弾く前から指も足も震えている人
途中でわからなくなって無限ループに迷いこんでしまう人(これが一番多い)
もちろんその人によって個人差はありますが、緊張のあまり通常と同じようになんかできるわけないと100%断言します。
残念ながら、いつもの演奏の50%くらいしか実力は発揮されないでしょう。
なので、初回は「本番になると自分の状態はどうなるのか」を知る機会だと開きなおった方がいいと思います。
「よい演奏をしよう」じゃなくて。
なので、少し簡単かな?くらいの余裕がある曲でまずはデビューを飾ってほしいです。
発表会前までにやっておくべき2つのこと
細かいことは言い出したらキリがありませんが、とりあえず「2大やっておくべきこと」をお知らせいたします。
それは
「戻れる箇所を決めておく」
「人に聴いてもらう」
この2つだけは、どんなに忙しくとも、どんなに嫌でも、どんなに面倒くさくてもやってください。
「戻れる場所を決めておく」のは無限ループ地獄に陥らないためです。
わからなくなったら最初からじゃないと弾けない、というのが一番困ります。辛いです。
区切りのいい場所にAとかBとかCとか、目立つ色ではっきり書いて、いつどんなことがあっても、朝一番で寝ぼけていても、仕事でクタクタになっていても、印をつけたところから弾けるようにするのです。
おそらく発表会デビューの時に暗譜ではないという前提で書いていますが、もちろん暗譜であっても同じ。
そして2つ目の「人に聴いてもらう」は文字通り、家族でも友人でもいいので、きちんとお辞儀をしてから本番のように弾きます。
できることなら、いつもと違う状況でやってみるのがいいです。
例えばどこかスタジオを借りて聴いてもらう。知人のピアノを借りて行う、など。
今ならストリートピアノに挑戦してみるのもよいかもしれません。無料ですし。
発表会本番はもちろん自宅のピアノとも違いますし、先生のお宅のピアノとも違います。
楽器が違うことも当然ですが、場所が変わるだけで響きも変わりますので聞こえ方がいつもと違うと感じます。
それにビックリしてしまうと、緊張MAXになってしまいます。
ここで私が言いたいのは、本番で失敗してしまうことが悪いということではありません。
あまりにもボロボロになってしまうと、トラウマになってしまったり、「私なんかが人前で弾くなんてやっぱり無理だったんだ」と次回への意欲が消えてしまうことがあります。
私はそれを止めたい。
やはり本番はレベルアップするためにはとんでもなくよい機会なんです。
是非それを一度だけではなく、続けていってほしい。
何度もやっていれば多少は慣れてきますし、緊張はなくなることはなくとも自分なりの対処の方法を知ることができてきます。いつかうまくいったときには例えようがないくらいの充実感と快感が得られます。
是非勇気を出して、準備もしっかりして本番を楽しんでください!
Good Luck!!